工業用カミソリ刃(フィルムスリッター刃)の用途と特徴
一般的な軟質・薄型材料であるプラスチックフィルム、紙、不織布などをスリット加工する場合、主なスリット方式は大きく以下の3種類に分けられます。
1. 押し切り
丸刃を使用し、エアー(空気圧)によって丸刃を下方向へ押し付け、硬質の下刃(ナイフホイール)に材料を押し当てて切断し、スリット加工を行います。
2. シャーカット
刃先を持つ上刃・下刃の丸刃を使用して材料を切断します。上刃は通常、薄く設計されており、空気圧またはスプリングによって圧力を加え、上刃と下刃の刃先を互いに接触させます。上下の刃による剪断作用によって材料を切断し、スリット加工を行います。
3. カミソリ刃によるスリット
上記2種類のスリット方式とは異なり、工業用カミソリ刃(フィルムスリッター刃)は、主に刃そのものの鋭利さを利用して材料を切断します。
硬質の下刃やナイフホイールを組み合わせる必要がなく、カミソリ刃のみで材料を切断し、スリット加工を行うことができます。
工業用カミソリ刃の主な特徴
1. 3つの取付穴による簡単な固定
刃の中央部分には3つの取付穴が設けられており、スリッター装置に合わせて位置決め・固定することができます。
取り付けが簡単で、使用時の刃の安定性を維持するのにも役立ちます。
2. 両面・両刃仕様で、裏返して使用可能
刃の両側にはそれぞれ刃先が設けられており、使用後は刃を裏返して使用することができます。
そのため、1枚の刃で合計4つの切削ポイントを使用できます。
この設計により、刃の交換が簡単になるだけでなく、刃の切削寿命を有効に活用でき、カミソリ刃の使用効率を高めることができます。
3. 刃物ホルダーが不要で、狭幅スリットに適しています
工業用カミソリ刃は、スリット装置に直接固定することができ、複雑な刃物ホルダーを別途使用する必要がありません。
そのため、狭幅材料や細幅・細線状材料のスリット加工に特に適しています。
例えば、編み袋やオニオンバッグなどに使用されるプラスチック製のフラットヤーン(平テープ)やプラスチック糸などを細幅にスリット加工する場合、工業用カミソリ刃は、取り付けが簡単で、省スペースであり、狭幅スリット加工に適しているというメリットがあります。
まとめ
工業用カミソリ刃は、コンパクトなサイズ、簡単な固定方法、4つの刃先を使用できる設計、そして下刃やナイフホイールを必要としないといった特徴を備えています。
プラスチックフィルム、紙、不織布、プラスチック製フラットヤーンなど、軟質・薄型材料の狭幅スリット加工に特に適した切断用刃物です。